書いとかないと忘れちゃう。




高速道路等の自動車専用道路で低速走行車に進路を阻まれたときに被る経済的損失について

 

自動車専用道路は片側2車線以上のことが多いので、あまりピンと来ない人が多いかもしれない。
しかし、僕はしょっちゅうこういうケースに遭遇し、たびたび憤りながらハンドルを殴りつけているので、このような考察を書く運びとなった。

*1 僕が毎朝の通勤で利用するのと里山海道という自動車専用道路は、片側1車線区間が多い。

 

自動車専用道路は便利だ。
信号もなく、制限速度も速く、ストレスフリーこの上ない。

しかし、気持ちよくスイスイ走っていると、急にやつらは現れる。

僕は急激にブレーキを踏み込み、ハンドルを殴りつける。

ひどいときには、走行速度が半分になることもある。

ものすごいストレスが僕を容赦なく襲う。

僕はただ、歯を力いっぱい食いしばり、耐える。

 

こんなことをたびたび繰り返しているうちに、ふと「僕がこいつらから被っている被害を金銭で現すといくらになるのか」という考えが頭に浮かんだ。

 さっそく今日、その経済的損失について考えてみることにした。

 

まず、このようなケースの経済的損失は下式で表せると思う。 

経済的損失 = よけいにかかった時間 × 時間の価値

 では、低速走行者に阻まれた場合にかかる余計な時間について考えてみる。

まずは標準速度の設定。

のと里山海道の制限速度は一部区間により60~80km/hと幅があるが、まあだいたいは80km/hである。
(そして大半の車が100km/hで走っている)

なので、標準速度はものすごく控えめに80km/hとする。

 

次に、問題の低速走行車である。
彼らは、クレーン車、タンクローリー、佐川急便の配達者、軽トラなど様々な車種があるが、制限速度が何km/hであろうが後ろに何台行列がつこうが平気で50〜60km/h程度で走る非人道的活動集団である。

坂道ともなれば30km/hということもありうる。

とりあえず、今回は低速走行車の速度を50km/hとする。

 

材料が揃ったので、順を追って考えてみよう。

(a)80km/hで走行すると、1kmあたり45秒かかる

(b)これに対し、50km/hでは72秒かかる

つまり、

(c)1kmごとに27秒よけいにかかることになる

 

これを金額に換算するとどうなるか。

(d)石川県の最低賃金(718円/h、H26.10.5現在)を基準にすると1秒あたりの給料は0.2円

なので、

(e)27秒の価値は5.4円になる

彼らが僕の前を1km走るごとに、僕は5.4円損をするのだ。

 

僕の毎日の通勤距離は往復およそ140kmだが、仮にそのうちのほんの1/10の行程において彼らに先行された場合、僕は75.6円分の時間(378秒)を失うことになる。

 

ここで忘れてはならないのは、この試算における時間の価値は「石川県の最低賃金」を基準にしているということだ。

言うまでもなく、通常の会社で正職員であればこの価値は大幅に増加し、さらに大きな被害額となる。

 

日本経済における不景気が叫ばれて久しいが、今日もまたひとつ、新たな懸念材料が見つかった。

政府は、自動車専用道路における「最低速度」の引き上げと、違反者取締の徹底に全力で取り組んでほしい。

 

おわり。