福正宗 黒麹仕込 純米完熟辛口:黒麹仕込みによるクエン酸が効く爽酒(福光屋・石川県金沢市)
また福正宗キター。
黒麹仕込み 純米完熟辛口
なんかね、日本酒を黒麹で仕込んだのは福光屋がはじめてらしいですよ。
じゃあ他の数多のお酒は?っていうと、黄麹。
名前のとおり、黒麹というのは麹の色が黒い。
麹とは蒸した米に麹菌というカビを生やしたものだが、カビにはいろんな色のカビがある。
このカビの色が、黒麹では黒く、黄麹では黄色(緑)だということだ。
で、この黒麹は黄麹と何が違うの、と。
ざくっというと、
黒麹はタンパク質分解能が高い
黄麹はデンプン分解能が高い
ということ。
日本酒は米(デンプン)を糖化・発酵させたお酒だから、デンプン分解能が高い黄麹が一番一般的となったのだろう。
一方、黒麹は黄麹に比べデンプン分解能は劣るもののタンパク質分解能が高く、代謝物としてクエン酸を多く生産する。
これにより、黒麹仕込みのお酒はクエン酸含有量が多く、酸味の効いた爽快な味わいになるのだそうだ。
和食はもちろん、イタリアンやフレンチにも好相性です
ようやく、飲んだ感想を
ま、アレやね。
福正宗って基本すっきりなので、「うわ、これ嫌い」ってなること少ないですわね。
この酒もご多分に漏れず、すっきり飲みやすいわけですが、肝心の味もちゃんと良い。
まず、常温
ラベルでは 常温をすすめていない。
いや、いちおう○はついているが、◎ではない。
上立香はほぼ無し。
香りはある程度控えめなほうが飲みやすい(って立山本醸造金ラベル飲んだとき思った)ので、これは問題ではない。
含み香はほのかに米っぽい。
口に含み、舌にのせてる間は米の味を感じ、のど越しは軽やか。
ラベルどおり、酸味が爽やかだ。
これが黒麹のクエン酸か。
舌にはじんわり、のどには刺激的。
これはすいすい杯がすすむ、まさに飲み飽きしない酒だ。
そしてぬる燗、のつもりが上燗
レンチン長すぎた。
上立香で米っぽさがかなり漂うようになった。
味にもふくらみが出て、酸味が落ち着く。
酸味は落ち着きはしたが、それ由来の爽快感は残っている。
米の味をしっかり感じながら、飲み口は軽い。
これがラベルに書かれている芳醇な旨味とドライな後口というやつか。
※このあともっかい常温で飲んだ。
爽快さを再認識。
食中酒としてならこっちのほうがいいかも?
今度は冷酒でも飲んでみたい。
まとめ
福正宗黒麹仕込純米完熟辛口、マル◎だ。
福正宗は「金色のしずく」「黒ラベル」「銀ラベル」と飲んだが、この黒麹仕込が一番美味いと思う。
味、コスパ文句なし。
家に常備確定だ。
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