「玉旭 ECHOES 酒母搾り 純米生原酒」を飲む
さ、今回のまとめ行きますね。
- 「玉旭 ECHOES 酒母搾り 純米生原酒」は日本酒のイメージを根底から覆す未来的味わい
- 日本酒度-55!?
- 酸度8.0!?
- 超甘酸っぱい
- 女子力高い
- 自称「日本酒嫌い」な人にもオススメ
- これもう日本酒じゃない(良い意味で)
- 飲んだことない人はとりあえず一回飲んでみるべき
興味ある方は続きどうぞ。
*
いきなりですけど、日本酒って、おっさんの飲みもんやって思われてますよね。
というか、実際若い人の味覚にはどっちかというとマッチしないことが多くて、敬遠されてるってのが正しいでしょうか。
いや、味覚というか度数(アルコール濃度)かな。
なんせ、未経験者が踏み込むために越えるべきハードルって、高いか低いかで言ったら日本酒は高いほうの分類だと思うんですよ。
だいたいまず、未成年が青年になってお酒を飲むとき、とっかかりはチューハイかカクテルですよね。
ビールすらほんとのお酒初心者にとっては、最初はハードルがあるはずなんです(あの苦味が)。
そんな若い彼らにとって、日本酒っていったらもうあの独特な匂いとか風味とかアルコール濃度とか数々の障壁が立ちはだかっていて、自分が今生きてるテリトリーからは遥か彼方の人たちが飲んでる何かなんですよね。おそらく。
まあ人間の味覚って、経験によって開発されていく部分もありますから、はじめて日本酒飲んで「これ美味っ!」とか言う人ってほとんどいなくて、何度か飲んでいくうちに理解して、好きになっていくもんだと思うんですよ。
と、ここまでが一般論。
満を持して、そこに玉旭酒造が醸す「玉旭 ECHOES 酒母搾り 純米生原酒」ですよ。
ECHOESは「エコーズ」と読みます。
ECHOの複数形ですね。
複数形になっているということは名詞であるので、意味としては「こだま」「反響」「共鳴」とかになるでしょうか。
あ、すみません。
大学の卒論を英語で書いた語学力をひけらかしてしまいました。
*
前置きが長くなってしまいました。
本題いきます。
「玉旭 ECHOES 酒母搾り 純米生原酒」は富山県富山市の玉旭酒造が醸すお酒ですね。
玉旭酒造といえば、これまでにもいくつか飲んだことがありますね。
富山のお酒っていう時点で、もう言うまでもないですけど高岡の「なかやす」で購入したものです。
このお酒の何がすごいって言うと、この奇抜なデザインもさることながら、
- 日本酒度 -55
- 酸度 8.0
by 北陸酒販株式会社HP
という暴力的なスペックです。
そして純米生原酒。
原酒と言えば、加水されてないお酒ですから、普通はアルコール濃度が高いものがほとんどですね。
しかしこのエコーズ。
アルコール濃度は12%。
原酒にして12%!
原酒って普通は18~19%くらいですからね。
そうとう低い。
いわゆる低アル原酒ってやつですね。
というのも、このお酒、名前のとおり酒母の状態で搾っているらしく、
- 糖 →【分解】→ アルコール
の過程がかなりの部分すっ飛ばされております。
ですので、糖が多く残っており(甘い)、アルコールが少なく(低アル)なっているわけですね。
酸度が高い理由は不勉強ゆえよくわかりません。
そしてこの裏ラベルにある「甘・旨・酸が響きあう」のキャッチフレーズ。
これがECHOESの語源になってるんですね。
響きあってんですよ。
さあさあ、今日はいつもより酔っ払っておりますので、雑談が過ぎました。
ようやく飲みますかね。
冷酒で
生原酒ってことで冷蔵してありましたから、そのままいただきます。
まず香り。
完全にぶどうジュース。
間違いなくジュース。
色は薄い黄色。
白ワインみたいですね。
飲んだ感想の箇条書き。
- 味もジュース
- アルコールを全く感じない
- 甘い
- めちゃ甘い
- 甘酸っぱい
とにかく甘さがまず来ますね。
日本酒っぽさは全くないです。
これほんまに日本酒なんやろか。
ラベルに記載されてる「旨味」ってのは正直よくわかりません。
(「甘」と「酸」は間違いなく響きあってる)
いや、たぶんおるんやと思いますよ、旨味さんも。
でも「甘味」と「酸味」の馬力が強すぎる。
こんなに甘いのにそこまでクドくないのは酸がうまく効いているからなんでしょうね。
甘さのインパクトで最初は気づかなかったんですが、何回か飲んでいると新酒特有の苦味があることに気づきます。
(旨味にはまだ気づかない)
なにこれほんまにすごーい。
甘・旨・酸かは置いといて、いろんな味が響き合ってるのは間違いないですね。
こんなにいろいろな要素が絡み合って味を形成しているのに、飲みにくさが全くないってのもほんまにすごいですよ!いや、ほんと!!
まとめ
この酒、日本酒の可能性を広げたね。
「玉旭のECHOES」、間違いなく新次元にいるよ。
わかりやすい例を使って言うと、普通の日本酒が承太郎たちだとしたら、エコーズはザ・ワールド。
みんなが止まってるのに自由に動き回ってる。
まあ、可能性を広げたというか、本来あった無限の可能性に気づかされたという感じ。
日本酒にはね、まだまだ果てしないポテンシャルが残されてんですよ。
リピ当確。
この酒、今後見つけたら確実にお買上げ決定。
次は絶対一升瓶で買わんなん。
毎年見つけ次第買わんなん。
この酒って値段付けが狂ってておかしくって、4合瓶やと1,728円なのに一升瓶やと2,808円なんですよ。
一升瓶のほうが絶対お得!!
今回はひたすら冷酒をぐびぐびやったわけですが、この味わいがしっくり来すぎて、それ以外の温度で試しませんでした。
いやまあ、こいつは冷酒が一番やと思いますよ?
絶対そうなんですって!
そうやろ!?
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というわけで、玉旭のECHOES。
なかなかフロンティアなお酒でございましたね。
間違いなく日本酒の可能性を広げた一品だと断言いたします。
一人でさえ、(こんなに甘いってのに)ずっと飲み続けてしまうのに、数人で飲んだらおそらく瞬殺でなくなるでしょうね。
知り合いとの飲み会とか、こんなん持ってったらモテるやろなあ。
そんなお酒でございました。
とりあえず超オススメです。
自称日本酒好きの人は必修ですよ!?
どうにか見つけ出して飲んでください!!
以上。