【酒評】遊穂 純米生原酒おりがらみ ゆうほのしろ:圧倒的な飲みやすさの発泡性濃醇新酒(御祖酒造:石川県羽咋市)
また遊穂きました。
遊穂に限らず、最近は御祖酒造のお酒がかなりお気に入りです。
今回買ったのは「ゆうほのしろ」。
「純米生原酒」「おりがらみ」の遊穂ですね。
この時期限定の販売とのこと。
ほら、また買うしかないやん。
能登半島の中程、UFOの町石川県羽咋市で醸しています。
「ゆうほのしろ」は雪の降る白い冬の能登をイメージしたオリを含んだ冬期限定の日本酒です。
何度も言ってるとおり、UFOが由来の遊穂です。
味わい
確りとした旨み、調和のとれた酸が特徴の濃醇旨口の日本酒です。お料理を邪魔しない穏やかで上品な香りと、旺盛な発酵力のある協会9号酵母で醸しました。
御祖酒造のお酒は酸が絶妙な印象ですね。
お奨め飲酒温度
”やや冷えている”状態がお薦めです。底に沈んだオリを混ぜてからお召し上がり下さい。オリを含むため、味の変化が早いです。冷蔵保存の上お早めにお召し上がり下さい。
「やや」なんですね。冷めたすぎるのもダメなんやろか。
とりあえず、開けたらすぐ飲めとのこと。
お奨めのお料理
脂ののった魚、豚肉料理やチーズ、クリームソースなど確りとした味わいのお料理等。
開栓の際、中身が噴き出る場合がございます。冷えていない状態は避けて、空気を抜きながら少しづつ開けてください。
ここだけ太字。
原料米:米、米麹
日本酒度:+6.5
酸度:2.1
アルコール分:17度
原料米:石川県産五百万石25%、石川県羽咋市「グリーンハート」産能登ひかり75%
精米歩合:60%、55%
杜氏:横道 俊昭(能登杜氏)
あいかわらず原料米の四分の三は酒造好適米ではない能登ひかりを使用。
太字部分の注意書きがあったので、慎重に栓を開けてみると、ポン!
結構ゆっくり開けたつもりやったのに、それでもだいぶ衝撃がありました。
写真に撮ったらわかりにくいけど、白いモヤがぶわーっと出てきます。
「おりがらみ」ゆえ、うすく濁っております。
そして瓶内発酵による炭酸ガスを含んでおり、ぷちぷちと発泡します。
ほんなら飲みますよ。
冷酒で
ほのかな酵母様の香り。
リンゴのような果実香も感じる。
飲んでみると、微発泡ゆえ炭酸的な刺激がある。
これにより口当たりはとても爽快だ。
炭酸の刺激のせいで味の要素がわかりにくいが、酸味と旨味が主だろうか?
どうもはっきりしない。
しかし、「福正宗 しろき」もそうだったが、微泡性の日本酒はとにかく飲みやすい。
もちろん酒としての味が美味しいことが前提だが、アルコールを全く感じさせず、ゴクゴク飲んでしまう。
しかし、この遊穂はしろき以上に飲みやすい。
僕がこれまで飲んだ日本酒の中では一番飲みやすいんじゃないだろうか。
口に入れてから飲み込むまで、ウッと引っかかるポイントが全くない。
それでありながら、原酒ゆえ味は濃く、分厚い。
飲みやすさとは裏腹に、飲みこんだあとにはしばらく鼻と喉の境くらいに濃厚な風味の余韻が残り、これが鼻から抜けていくのが心地よい。
こんなに美味いのに炭酸のせいで味の正体が不明だというところもまた面白い。
何回か飲んで再三味の分析を試みるが、やっぱりはっきりしない。
一番感じるのは旨味かな?
苦味も少しあるか。
しかし、最終的にあんまり細かいことはもうどうでもいいやって感じるような美味さだった。
ぬる燗で
冷酒が恐ろしく美味かったので全部飲んでしまいそうな勢いだったが、せっかくなので燗も試してみる。
香りは、だいたい燗の酒ってこんな香りよねっていうような蒸米のような甘い香り。
温まることで炭酸は感じなくなった。
これにより、味の構成が判明。
酸味を中心に甘味、旨味、苦味がいる。
冷酒のときはどう頑張っても甘味は見つけ出せなかったが、これは温まることで出てきた味なんだろう。
まとめ
とにかく飲みやすい。
そして味が分厚く濃醇。
ほんまに美味い。
ここ最近飲んだ酒の中で、一番美味い酒だった。
容赦なきマル◎。
最近僕の中の御祖酒造の勢いほんまヤバイわー。
好みどストライクやわー。
買うなら一升瓶を推奨です。
ただ、げっぷがすごい出るから注意。
〒929-1572
石川県羽咋市大町イ8
Tel 0767-26-2320
Fax 0768-26-2339
こんな酒もおすすめです。
おしまい。