【酒評】手取川 甘口 加賀美人:日本酒度-12の石川県で一番甘い酒(石川県・白山市)
甘いのが飲みたい日もある。
そんな日はこれ。
「手取川 甘口 加賀美人」。
良い名前だ。
僕は能登の人間だが。
なによりこれ、辛口で有名な「手取川」の吉田酒造が造った超甘口というところが良い。
日本酒度-12
吉田酒造のホームページ(現在は載っていない旧ホームページ)によると、日本酒度はー12。
日本酒度はあくまで目安だと言われるものの、数値的に糖分がかなり多く含まれていることは間違いない。
原料米には糯米(モチ米)を、仕込みは通常の三段仕込みではなく、五段仕込みで仕上げる。
ラベル以外の情報は特徴は吉田酒造のホームページから抜粋。
○販売価格
1800ml. 1,988円(税込)
720ml. 1,019円(税込)
300ml. 525円(税込)○特長
「添」「仲」「留」と三段で通常仕込むところ、醪の終盤にもち米の蒸米を四段五段とさらに二回加え上品な甘口を実現しました。 「加賀酒」本来の甘口、味のある加賀料理に最適です。平成18年から300mlも発売されました。
○成分値
○飲み方
10~15℃に冷やしてまたは40~45℃のぬる燗で香りを楽しむ。 50℃前後の熱燗で味わいを楽しむ。
○特に合う料理
こくのある料理や味付けの濃い料理に合います。
うなぎの蒲焼・ぶりの照り焼き・すき焼き・焼き鳥・子羊のロースト・このわた
日本酒の仕込みでは、通常醪への蒸米の投入は「添・仲・留」の三回。
であるにもかかわらず、この「加賀美人」はさらに終盤に二回、しかも糯米を投入することで甘さを出しているらしい。
日本酒が出来る過程において、醪中では酵母が糖分をどんどんアルコールに変えていくが、発酵後期には酵母の活性が低下し、この作用が衰えていく。
この段階でさらに二回も蒸米を投入することにより、アルコールに変わらないままの糖分が酒中に残ることで甘口になるのだろう。
とりあえず常温で
うん。
甘いね。
甘くて重くない。さらっと甘い。
とにかく甘いね。
冷酒で
やっぱり甘い。
さらっと甘い。
常温とほぼ感想は変わらないけど、冷えてる分味は幾分シャープ。
燗で
蒸米香がかなりたってくる。
冷酒のときより一層甘い。
甘味・まろやかさが数段アップ。
口内の刺激のたぐいが一切ない。
すごくトロッと感じる。
水ではないみたいだ。
これはいいわ。
しかし、毎日どんな時でも飲みたいかと言われればハテナ。
なんせバランスタイプではなく尖った酒だから(甘さが)。
甘いの飲みたい~ってときにはこれ以上はないだろうけど。
というかつまみなしで飲んでるからいいけど、食事のあうのか?
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